スクナカボチャ(宿儺南瓜)
2004年 3月

このサイトでバナナ南瓜をアップしたのが縁で、大阪にお住まいの小川さんからスクナカボチャの
紹介頂き、お互いに種を交換したので、今年の目玉商品?として作ってみることにしました。

とはいうものの、昨年のバナナカボチャは土地柄の違いか、また天候のためでしょうか
結果的にうまく収穫できませんでしたので、今年は双方の出来に期待をしながら作付け過程を
アップしていきたいと思いますので、上手くいきましたら拍手喝采といったところです。



スクナカボチャは飛騨の丹生川の名産となっている南瓜ということで、古くからこの地方で栽培されていたそうで、味は糖分が多くとても美味しいそうです。 この辺では売られているのを見かけることは全くありませんでしたので、どのようなものかとても楽しみです。 はてさて、バナナカボチャかスクナカボチャか、結果はボチボチとご覧下さい。(笑


 
  • 種蒔きと発芽 H16年4月5日 (日付は撮影日)
昨年のバナナカボチャ?の失敗を踏まえ、3月12日にポットに蒔いて様子を見ることにしました。

左側2列が「バナナ」、右3列が「スクナ」で、いずれも13日後の3月25日に発芽しました。 
発芽率は、スクナの方は5本/6個で80%でバナナがかろうじて3本/6個で50%という状況でした。

昨年採種したバナナカボチャの種は、あまり良いものがなかったので仕方ないことかもしれません。
  • 定植しました 4月29日 (種蒔きより40日目)
定植は4月21日に実施し、風除けと保温を保つために、「あんどん型」の囲いをしておいたのですが、流石に10日近く経つと葉や葉柄が伸びてきて、囲いの中では苦しそうになってきました。(笑

まだ、涼しい日もあるので5月連休を終えた頃に取り外してやろうと思います。
 
 
  • 敷き藁をしました  5月15日 (56日目)
連休後に囲いを取った後で、取りあえずはそのまま放置しておいたのですが、その後大分蔓も延び始めてきましたので、敷き藁を施しその回りに風除けネットで囲いをしました。

蔓の仕立てについては原則としては親蔓一本仕立てがベストかと思いますが、私は親蔓の他に小蔓を2本伸ばして栽培をしております。
親蔓を7〜8葉出たところで芯止めして、小蔓で育てる方法もありますが収穫が半月程遅れます。
  • と、と、ところで・・・
実は困った問題が出ました。
バナナとスクナカボチャがどれがどれだか分からなくなってしまいました。
というのも、最初定植した2日後に場所を変えるために移動をしたのですが、この時に抜いた苗の置いた位置を忘れてしまったのです。 実に情けない。

葉を見ると形が違うので、昨年の記録を見てみると多分左が「バナナ」、右が「スクナ」ではあろうとは思いますが・・・。 (正解でした ← 5月31日)
 
 
  • 開花し始めました  5月31日 (72日目)
昨年の、バナナカボチャのことを思うと実に順調に育っています。 成り花が付いたところで、ハッキリしました。 表皮の色でそれがハッキリ分かります。

スクナが27日、バナナが31日に開花しました。

交配は毎朝開花具合を確認しながら人工受粉をしていますが、このところ天気の日が続いていますので、雨天と違って着果具合が良いですね。
  • 追肥しました  6月5日 (72日目)
天気が良く暑い日が続くので、凄い勢いで成長していきます。
着果したカボチャも大きくなっていくので、配合肥料の追肥をしました。  上の写真の防風ネットの幅は1.3mでしたが、狭くなってきましたので追肥を施した後でネットを広げてネットの幅を1.7m間で広げてあげましたが、それでも結構窮屈そうで余裕があればもっとゆったり育てることが必要かと思います。。
 

ここから「スクナ南瓜」「バナナ南瓜」を別々に記録してみることにしました。
こちらは、スクナカボチャ です こちらが、バナナカボチャ です
6月10日 (開花から15日目)
昨年、大阪のOさんから栽培中の途中経過の写真も
いただいたのですが、全くこのときの写真と
同じような按配です。 どうやら順調ですね
只今の果長は24cmです。

6月10日 (開花から11日目)
バナナカボチャも昨年の時とほぼ同じような感じですが
何となく今年の方が感じが良いように思います。
この後、緑色の縞模様が出ないと良いのですが・・・
只今の果長は22cmです。

6月23日 (開花から28日目)
右の写真と比べ、蔓の太さでお分かりかと思いますが
写真を同じ距離では写せないほどの大きさになり
はるかにバナナカボチャを凌ぎ、現在34cmです。
もう一つのものは途中で腐ってしまいました。

6月23日 (開花から24日目)
昨年のバナナカボチャと違って、今回は成熟につれて
緑色の筋も発生することもなく、まさしくバナナのような
見事な色に変わっていきました。 果長は29cmです。
こちらも、来月に入れば収穫できることでしょう。

6月30日 (開花から35日目) 6月30日 (開花から31日目)
前回の写真より一週間が経過しました。 果長については、スクナもバナナカボチャの前回と変化はありません。
大きな変化といえば、「へた(正式には柄=え)の部分に縦に割れ目が入って、コルク状態になってきました。
どちらもあと1週間もすれば、しっかりコルク状態となってきて、収穫が出来るようになるでしょう。

うどん粉病について

うどん粉病は、瓜科には特に発生がしやすいようで、例年胡瓜、西瓜、南瓜やその他の瓜等が
必ずといって良いほど終盤になると発生する。 特に、梅雨時で雨が降った後で急に気温が
上昇した時には発生しやすいようで、これを防ぐためには消毒をする以外にはり良い手立ても
ないようですが、折角無農薬で育ててきた野菜でもあり、うどん粉病の元凶、即ち「カビ」
増殖させないためにも、少しでもカビのたくさん付いている葉を切取ってしまうことで風通しを
良くすると同時に、他の場所への伝染を少しでも防ぐように対処するようにしています。
こんなことをしているうちに、何とか収穫が完了できるでしょう。 (*^-^*)ノ  

収穫しました 7月7日 (開花から42日目) 7月7日 (開花から38日目)
下のカボチャが継続して観察してきたもので最終的に
果長は34cmで重さは1.5Kgになりました。
その上のものは、ほぼ同じく着果したもので43cm
重さは2.3Kgでした。  今年収穫したものの中で
最大の長さになったものは54cmもありました。
昨年収穫したものと大きく違う点は、カボチャの表皮に
緑色の斑紋が全くみられない点です。 色合いは
成長するにつれ、バナナの表皮より若干赤味がかった
感じになりましたが、昨年のものとは随分違います。
大きさは、果長は31cmで重さは1.8Kgでした。

うどん粉病も出たり、あれやこれやと心配しながら育ててきましたが、無事に収穫までこぎつけました。
この先、全ての収穫までうどん粉病の影響もなさそうなので、スクナカボチャ8個バナナカボチャ4個
収穫が出来そうです。  特に難しい育て方はありませんでしたが、入梅直後に咲いた成り花の着果したにも
かかわらず数日後に腐りはじめたりしましたが、ちょうど良い収量だったと思います。 (*^-^*)ノ

スクナカボチャにつきましては、こ こ をクリックしますと本場で栽培されたものがご覧になれます。
バナナカボチャにつきましては、こ こ をクリックしますと本場で栽培されたものがご覧になれます。

最後に「スクナ南瓜」「バナナ南瓜」の収穫を終え、私なりのマトメです。

先ずは、なんといっても色や形ではなく「美味しいかどうか」 ということです。 
そこで全くオーソドックスなカボチャの煮物で比較してみることにしました。 
結果は、スクナカボチャの方が果肉のきめが細かい感じで食べた時の舌ざわりがとても優しく
のど越しの感じもとても滑らかで、今までに食べたカボチャの中ではどのカボチャよりも
一歩秀でた味わいのあるもので、他に差し上げた方のご意見も全く同じ感想でした。

バナナカボチャについては、色合いについては「打木赤皮甘栗」のような赤系統というよりも
さながら、バナナを連想させるような色合いになりましたが、本場で栽培されていたとするものと
若干形が異なることが気になります。 私の手元まで種が回ってくるうちに「交
」 が進んで
違ったものになってきたというようなことではないでしょうか。

何れにしましても、作物の良し悪しは見た目ではなく「味の良さ」が決め手になろうかと思いますので
これを機に、次回からはスクナカボチャ を我家の定番品として栽培するつもりです。

終  り