ジャンボカボチャ
< アトランティックジャイアント >
2005年 3月


この種も種苗提供コーナーで私が採取した種をお送りした名古屋の松田さんよりの戴きもので
あまり広くもない菜園なので作付けは少し躊躇したが、例年カボチャは定番として作付け
していることから、同じ場所に思い切って作ってみることにした。
上手くできると、どうやら100Kgほどに育つようですので成長の過程を追ってみました。


後々の覚えとして、メールでご連絡頂いた内容を掲載しておきましょう

1. 蔓が8m位伸びるので、1株辺り最低30u(最大100u)欲しい。日当たりと排水が良いことが必要。
排水が悪いと根腐れし、梅雨明けにパッタリと枯れることがある。
2. 定植の2週間前に畑全面に1u辺り苦土石灰50gと、ようリン40gを散布し深く耕しておく。
定植1週間前に広い植え穴に1株辺り完熟堆肥4キロと化成肥料50g入れておく。ただし根が肥料に直接触れないようにする。
植え穴の完熟堆肥に過燐酸石灰を40g混和すると、なお良い。
3. 定植は晴天無風の日の午前中に行う。苗を低温と風から守るために、ビニール袋の底を切ったもので囲うと良い。株間は3m以上とする。
4. 1株に蔓が4〜5本伸びたとき、勢いの良いもの2本だけ残し、他は摘み取る。 それ以降は放任する。
蔓が短いうちは風で痛まないように、敷きわらをしたり防風ネットを張ったり、棒を刺して固定する。
蔓からも根が出るので長く伸びたツルは動かさない。
5. 人工授粉をすると実の着きが良い。  早朝に行う。
6. 蔓1本に1個だけ大きくて健康な実を残し、他は摘み取る。
実の直径が30センチ位の頃、蔓や実を傷めないように注意しながら実の下に丈夫な麻袋など透水性のある敷物をする。 ジャンボかぼちゃはその自重で下側がつぶれる。
7. 7月頃からウドンコ病が発生するので梅雨明け前後に農薬を散布する。
8. 実が大きくなり始めたら、2週間おきにツルから少し離して、化成肥料を1u辺り30g施用し土と混ぜる。
かぼちゃは排水の良い土を好むが、乾燥には弱い。10日くらい雨がなかったら水をやる。液肥でも良い。
9. 収穫後、1日に0.1%ずつ重量が減るので、大会の直前に収穫する。家畜のえさで食用には向かない。


これが種です。 左側が「スクナカボチャ」で、右側が「ジャンボカボチャ」です。
ビックリするほどの大きさではありませんが、それにしても大きい。
赤い色をしているのは、薬品処理のためかと思われます。
 
 
    種蒔き〜発芽  4月8日 ( 日付は撮影日です)
畑が手狭ですので1個だけ3月19日にポットに種蒔きをしてみました。
無事に13日後に発芽しましたのが、この写真は発芽一週間を経過したものです。
手前と右側のものは二日前に発芽したスクナカボチャと胡瓜です。
最初あまりの違いにビックリしましたがスクナ君の名誉のために書き添えますと、その後育ち始めるとこちらも比較的大きな葉になりましたが・・・。 (笑
    定植しました 5月2日 ( 日付は撮影日です)
4月29日にスクナカボチャと一緒に定植をしました。

もっと間隔が取れれば良いのですが畑が手狭で、向こう側がスクナで株間は夫々1.5m、ジャンボとの株間は2mにしました。  ネットは、風除けのために最初は横の間隔を狭くして立てておき、蔓が延びたらもう少し広げてあげます。
蔓が8mくらい延びるということですが、どんな風に仕立てるのか予想もつきません。
 
 
    初めての成り花  5月16日 (種蒔きから59日目)
定植から19日目で蔓の長さがまだ1mほどしか伸びておりませんが、5節目に成り花がつきました。

蔓は8m程まで伸びるということですから、株元に近過ぎますし当然のことながら摘果しました。

それにしてもせっかちなカボチャですね。(笑
    2番目の成り花  5月23日 (種蒔きから66日目)
2番目の成り花は10節目に出来ました。

今回は雄花も咲きましたので、どんな具合になるのか様子を見るために交配してみました。

花の大きさは一緒に植えたスクナカボチャより少し小さめな感じですが果たしてカボチャの大きさはどのようになるのでしょう。
 
 
    3番目の成り花  5月30日 (種蒔きから66日目)
3番目の成り花が今度は14節目に出来ました。蔓の長さも2m程になりましたので、少し株元から近いような気もしますが、この成り花が着果したら、これを本命として育ててみたいと思います。

左に見えている2番目のカボチャの大きさは、着果から7日目で早くも直径が10cmにもなりましたが、これも摘果しました。
    これを育てます  6月 1日 (着果から3日目)
更にこのカボチャから1.5mくらい離れたところに4番目の成り花が見えており、本来ならつるが8mくらい伸びることを考えると、これが一番理想のような気がしますが、お隣りのスクナカボチャの領域に既に侵入していることと、交雑を考えて3番目のカボチャに決定しました。

どうやら、30日の開花時に交配したのが成功して着果してくれたようです。
 
 
    ビックリするほどの速さです
            6月11日  (着果から13日目)
2番目の時のものが7日目で10cmでしたが、今度は何と13日目で約24cmですから、如何に普通のカボチャと違って大きくなるのかとてもこの先が楽しみになってきました。

今が一番成長の時期なんでしょうが、一体全体この先どのくらいの大ききなるのでしょうね。
    ゴザの上でアグラ 6月12日 (着果から14日目)
翌日、横のままですと形も悪くなってしまいますので、正座をさせることにして、どっかりとゴザの座布団の上にアグラをかかせてあげました。 (笑
この時にも物指しを持っていったのですが、ご覧のようにまた2cmも一回り大きくなっていました。

この次に掲載する時には、30cmの物指しでは計測が出来ないことでしょう。(笑
 
大きくなる過程を時系列で追ってみました  ( 6月11日 〜 7月5日 )
6月11日 直径:23cm 円周:72cm 6月15日 直径:25cm 円周:78.5cm 6月24日 直径41.4cm 円周:132cm
6月27 直径:45.7cm 円周:143.5cm 7月2日 直径:49.7cm 円周:156cm 7月5日 直径:51.1cm 円周:160.5cm
7月2日に計った時には、150cmのスケールでは計れなくなり、スケールを一つ新調しちゃいました。(笑
さ〜て、ところで重さはどれくらいあるんでしょうか。 感じとしては15Kgくらいかな?

ところで、今回主蔓を2本にして2個のジャンボカボチャを作ろうとして、もう一方の蔓に着果を
させましたが、結果的には1個目の成長が凄まじく、栄養が行き届かなかったのでしょうか
果着してから約10日くらいから腐り始めて大きくなりませんでした。 その後にもう一度
果着させようとしましたが結果的には同じでした。  残念ながら写真をとっておくのを忘れました

 
    収穫しました  7月18日 (着果から43日目)

果梗(蔕の部分のこと)が、しっかり乾燥してきたことと葉がウドンコ病にもかかり、枯れ始めてきたこともあって、他の作物への影響も考え収穫することにしました。

畑から一輪車に乗せるだけでぎっくり腰にならないように慎重に運び込みました。(笑

運び込んでスクーターの前に並べてみましたが、あらためてその大きさにビックリしました。

    最後の計測です  7月18日 (着果から43日目)
ジャンボ君の胴回りは1m66cmありましたから、直径換算では52.8cmということになります。

重さは体重計で量りましたら32.2Kg もありました。

このカボチャは家畜の飼料用でしか食べられませんがカボチャは日持ちがしますので孫の通っている小学校に2学期が始まってから持っていって、子供達がびっくりする顔を見たいと思っています。(笑
 
多分、今後はもう一度栽培することはないでしょうが、楽しかった今年の夏でした。

終  り